ローズマリー・カンファー/ローズマリー・シネオール、ローズマリー・ベルべノン精油の違いとケモタイプの話

アロマメディエーターうえむらです。

ローズマリーの精油が、集中力アップや認知症にいいらしいって噂は聞いたことがある!という方はいらっしゃるかもしれませんが。

タイプを意識して選んでいるという方は、精油の化学を学んだアロマ講師やセラピストを除くと、あまり多くないと思います。

ん?ローズマリー精油のタイプ?

と思われた方のために、今回は3つのローズマリー精油の違いとケモタイプについて、おせっかい記事を書いてみます。

特徴が際立つ三つ子の精油、ローズマリー

精油は、たとえば”ローズマリーという1つの決まった香り”があるのではなく、数十~数百の香りをもつ成分が集まって、“ローズマリーらしい香り”を醸し出しています。

精油中に、どんな成分がどれくらい含まれているかは、土壌や気候などさまざまな条件に影響を受けます。

ですから、採油した精油の香りや成分にはファームごとに違いがあるし、同じファームでも収穫期(年)が違えば、微妙に違ってくるのです。

でも、ローズマリーには、そういうレベルではない、香り・成分が大きく偏ったタイプの精油が存在します。

「ローズマリー・カンファー」
「ローズマリー・シネオール」
「ローズマリー・ベルべノン」

この3つは、「科・属・種」が同じで、学名も同じ。

科名:シソ科
属名:マンネンロウ属
種名:ローズマリー
学名:Rosmarinus Officinalis

共通する成分もあるので、同じような作用もあります。

でも、違いもそれなりにあるので、タイプごとにその特徴を知って使い分けたほうが、より安全に効果的に使うことができるのです。

ローズマリー・カンファー/ローズマリー・シネオール、ローズマリー・ベルべノン精油の違いとケモタイプ

なんだか、1卵生の三つ子みたいですね(#^.^#)

他にも、タイム、バジル、ニアウリなどに、このタイプの精油があります。

このように、同じ植物なのに成分差が大きい精油を、プラナロムの精油では「ケモタイプ」と呼んでいます。プラナロムの精油の正規輸入代理店である健草医学舎の登録商標なので、これはプラナロム精油に限った呼び方です。

それでも、“同じ植物だけど成分が大きく違うため、区別して販売している”という精油ブランドは他にもあります。

学名が同じなのに、「ローズマリー・〇〇」「タイム・〇〇」のように、精油名が違うものがラインナップされていたら、プラナロムでいう「ケモタイプ」と認識すればOKです。

カンファー、シネオール、ベルべノン。それぞれのローズマリー精油の特徴は?

「ローズマリー・カンファー」「ローズマリー・シネオール」「ローズマリー・ベルべノン」は、それぞれ含まれている成分に特徴があります。

それが、「ローズマリー・〇〇」という呼び名の「〇〇」のほう。「カンファー」「シネオール」「ベルべノン」で、その精油らしさ、タイプを表しています。

下の表は、3タイプの精油ごとの成分の含有率です(多い順に記載)。実際は生育地の土壌、気象状況などにより異なるので、あくまでもサンプルです。違い、特徴を理解していただくための参考資料としてご覧くださいね。

ローズマリー・カンファー/ローズマリー・シネオール、ローズマリー・ベルべノン精油の違いとケモタイプ

何かの成分の含有率が、他のタイプに比べて少ない、突出しているなど、ざっと眺めるだけでも、違いがあることはわかりますよね。

カンファーという成分には、神経を覚醒させる作用、筋肉を弛緩させる作用、脂肪や粘膜を溶解させる作用などがあります。

数%、十数%程度の含有率でも、強く香りや作用を発揮します。

ローズマリーのほか、カンファー・ホワイト、ラベンダー・ストエカス、セージ精油などに多く含まれています。神経毒性があるので、使う量や濃度などに注意が必要です。

シネオールは、1.8シネオール、ユーカリプトールとも呼ばれ、去痰作用、抗菌・抗ウイルス作用、免疫向上作用などをもつ成分。

ユーカリ・グロブルスやユーカリ・ラディアータ、ラベンダー・スピカ、ニアウリ、ラヴィンサラ精油などに多く含まれています。

ベルべノンは、細胞の再生作用や肝臓・胆嚢の強壮作用などをもつ成分です。

ほかに、この成分を含む精油を私は知りません。ベルべノンという成分名の由来となった「バーベナ」に含まれているという記述を見かけましたが。

バーベナにもいろいろ種類があり、アロマテラピーで使われるのは「レモンバーベナ」くらい。でも、「レモンバーベナ」にベルべノンは含まれていません。一般に流通している精油においては、ローズマリー・ベルべノン特有の成分と言えると思います。

ケモタイプのローズマリー精油は、どう使う?

カンファーと1.8シネオールは、どのタイプにも含まれていて、ローズマリーらしいシャープさの素になっています。

中でも、カンファーの含有量が高い「ローズマリー・カンファー」は、香りの鋭さもピカイチ。

1.8シネオールの含有量が高い「ローズマリー・シネオール」は、ユーカリやラヴィンサラの香りに近い印象です。

また、カンファーや1.8シネオールの含有量が少なめの「ローズマリー・ベルべノン」は、それ以外の成分の香りにも、それなりに支配されるので、草っぽいハーバルな印象が強くなります。

使い方は、前述のタイプ別の作用から想像できると思いますが。

カンファーを多く含む「ローズマリー・カンファー」は、芳香浴などによって眠気を覚ます、集中力や記憶力をUPさせる、希釈したものを塗布して筋肉痛を緩和するなどに効果的です。

1.8シネオールを多く含む「ローズマリー・シネオール」は、吸入による痰や鼻づまりの緩和、塗布などによる風邪予防などが期待できます。1.8シネオールの作用が特に必要な場合は、前述した他の精油に、より多く含まれていたりするので、そちらを代用してもよいでしょう。

ベルべノンを多く含む「ローズマリー・ベルべノン」は、ローションなどを塗布することで、フケ、育毛などのヘアケア、皮膚の弾力回復やターンオーバーの促進などのスキンケアに効果的です。刺激の強いカンファーが少めなのも、スキンケアに向く要因となっています。

ローズマリー・カンファー/ローズマリー・シネオール、ローズマリー・ベルべノン精油の違いとケモタイプ

ローズマリー、こぼれ話2つ

ここで、ちょっとブレイクタイム。

こぼれ話し、1つめ。

ローズマリー精油の学名Rosmarinus Officinalisの「Rosmarinus」には、海の雫という意味があります。

浜辺に多く生育する習性に由来するようです。わが家の花壇にも、1年を通じてわさわさと茂っていたりするし、今の私たちの生活では、“浜辺に生育”という印象はありませんが……。地中海地域原産の植物であることを思えば、なるほどですね。

洒落たネーミングに、ローズマリーのイメージがUPしそう(#^^#)

わが家のローズマリーは、もし精油を採るとしたら、一体どのタイプなんだろう?と、気になります。

こぼれ話、2つめ。

どのタイプのローズマリー精油にも含まれるカンファー。これは成分名なのですが、カンファーをたくさん含むクスノキを原料とする精油の名称にも使われています。

クスノキの枝や葉を粉砕して水蒸気蒸留すると、透明な結晶が得られます。これが、樟脳(固体のカンファー)です。

そして、この樟脳を取り除き、蒸留を繰り返したものがアロマテラピーで使われるカンファー精油になります。「カンファー・ホワイト」と呼ばれ、その中には液体のカンファーが、まだまだたくさん(50%くらい)残っています。

樟脳を一部取り除いているので、正確には「カンファー精油」ではなく、「カンファー油」と呼ぶべきかと思います。

「ハッカ精油」からハッカ脳を取り除いたものが「ハッカ油」なのと同じように☟

〈ハッカ脳関連記事〉
「ハッカ精油とハッカ油は、違う?同じ?」

樟脳は、昔はタンスの虫よけとして当たり前に使われていましたが、今や香りのない合成の防虫剤にその座を譲り、樟脳の防虫剤は特別なものになっています。

今は、カンファーは簡単に合成できるので、多くの薬品や医薬部外品にも使われています。

たとえば、虫刺され用の薬、筋肉痛の薬。

市販品のパッケージに記載されている成分表示を見ると、けっこう見つけられると思いますので、興味がある方はチェックしてみてくださいね。

安価に合成品が作れるため、私たちもその恩恵にあずかっていますが、一方で本物の樟脳の出番が減り、作り手もどんどん減っているという現状もあります。

だいぶ前ですが、こんな記事を書いたことが☟

〈樟脳関連記事〉
「クスノキから採れる天然防虫剤、樟脳を作る女性職人さん」

なんだか、ちょっと悩ましいですね。

買う時は、タイプを確認できるのがベスト

話を本題に戻して、絞めくくります。

どのタイプのローズマリー精油なのか、名称でわかるものもありますが、ブランドによっては、単に「ローズマリー」となっていて、タイプ表記のないものもあります。

名称でわからなくても、成分分析表が添付されていれば(あるいは、ネットなどでロットごとに成分の閲覧ができれば)、上記の表と照らして、どのタイプかわかると思うのですが。

どちらもない場合、自分が期待していた効果が得られない、安全性に欠けるなんてことになってしまうかも。

好みの香りだから、なんとなく香らせて楽しみたいという時は、細かいことにこだわらないくてもよいと思いますが、効果を期待するなら、タイプを知って購入するのがおすすめですよ!

MoaMoa Mommy
アロマに関する原稿執筆、監修等のご依頼は、HPの連絡フォームより承ります。

「新型コロナウィルス拡大中の困りごと」vs「アロマ講師の対策」

アロマメディエーターうえむらです。

新型コロナウィルスの終息の兆しが見えず、感染の不安が拡大していますね。

マスク不足、消毒用品不足に始まり、中国で製造しているさまざまな商品の不足なども噂され、経済活動、日常生活への不安もぬぐえません。

ままならないことが多いですが、今できることをするほかありません。

今回は、コロナ感染拡大中の困りごとへのアロマ講師の対策を、おせっかい記事にしたいと思います。

まず、冒頭でお伝えしますが、これはアロマテラピーによる感染予防等の効果を保証するものではありません。

アロマテラピーの…というか、精油や基材のポテンシャルに期待して、アロマ講師のワタシなら、今起きている困りごとにどんなことを試しているか、してみるか、という話です。

消毒用エタノールが売り切れていたら

消毒用エタノールの不足問題には無水エタノールを使って対処します。

この使い方は、ご存知の方も多いと思いますが。無水エタノールは、アロマクラフト製作やアロマ道具のお掃除に使いやすいことから、多くのアロマ講師が持っています。

もちろん、私も。

▼無水エタノール
純度99.5%以上

▼消毒用エタノール
純度70~80%

無水エタノールそのままでは消毒に代用できません。無水エタノールのほうが純度が高いなら、効果も高そうだし、そのまま使えばいいんじゃない?と思ったら大間違い。

無水エタノールはその純度の高さゆえ揮発が早く、十分な消毒効果を得にくいのです。ですから、水で薄めて70~80%にして使います。

この時、元の無水エタノールの容器から、別の容器に移して作ることになるかと思いますが、アルコールに耐性のない容器もあります。容器選びは、しっかり表示を確認してくださいね。

プラスチック容器についての詳細が知りたい方は、「アロマ情報局」の記事をご覧ください(この記事、アロマ情報局の中でも、1,2を争う閲覧数を誇っています!)☟

「PP、PE、PET。どのプラスチック容器を選ぶのが正解?アロマ講師が知っておきたいこと」

最近は、無水エタノールも騒動に便乗したとんでもない金額で販売している人がいて、本当に腹立たしく、残念な気持ちになります。

通常は500mlで2000円以下ですから、もし購入する場合は、常識的な金額で販売しているところを探してくださいね。

そうそう、アルコール消毒や手洗いを頻繁にしていると、手荒れもしてきます。

そんな時は、精油を入れたクリームを作り保護。ラベンダーやラバンディン、ラベンダースピカ、ゼラニウム、パルマローザ、ローズマリーベルべノン、ローズウッドなど、スキンケア作用をもつ精油を2,3種類入れるのが私のオススメです。

わが家では、アロマクリームは常備しているので、いつも通りそれを使用。手や足につけるクリームは、ちょっとした行動、摩擦などで簡単に落ちない基材を使うことがポイントですよ!

アロマのマスクスプレーをシュシュッと

マスクが買いづらくなって、かれこれ1か月。

わが家でも使い捨てはほとんどなくなり、布マスクを洗ったり、使い捨てマスクをいつもより長めに使ったりする状況が続いています。

そこで、マスクを少しでも快適に、衛生的に使うため、またあわよくば感染対策にもなればと、アロマのマスクスプレーを作りました(メルマガ読者の皆様には、近々レシピをお届けします)。肌に直接つけるものではないので、私は、さまざまな効果や香りの持続性を考えて3%濃度で作りました。

〈読者登録無料〉さらっと読めるアロマコラム☟
えらんで読める!「老若男女くらしのアロマ便り」

私にとってマスク着用の目的は、ウィルスや細菌の飛沫防止だけではなく、喉の乾燥防止、花粉症予防(喉・鼻のアレルギー症状予防もありますが、花粉による肌荒れも防ぎたい)、ノーメイク時の顔隠し・紫外線防止など、いろいろあります。

マスクスプレーは、これまでも作っているけれど、今回は、感染・花粉・リフレッシュなどを考慮し、かなり欲張ったレシピで。爽やかさとほのかな甘さを感じる、お気に入りの香りです(#^^#)

マスクは飛沫感染予防には、あまり効果がないという説もありますが……。

喉の乾燥を防止する役割は果たせますよね。ウィルスにさらされても、喉(粘膜)が潤っていればウィルスの増殖を防御しやすいと言われています。

つまり、たとえ飛沫を完全に防げなかったとしても、マスクによって喉の乾燥を防いでおくことで、感染や発症のリスクを下げる可能性は十分に秘めていると思うのです。

喉が痛くなりやすいというのもありますし、ウィルスにさらされても負けない体作りのためのマスク着用ということでは意味があると思い、1日中ではないけれど、私は家の中でも適宜マスクをしています。

保湿は、布、ポリウレタン、不織布のうち、布マスクがいちばん優れているそうですよ。

スプレーした直後にマスクをすると、目に少し刺激を感じたりもするので、私は2つのマスクを用意し、短時間ずつ着用。外したらすぐに、表裏両面にスプレーをしておいて、もうひとつを着用、しばらくしたら、さっきスプレーしたほうを着用して、いま使ったものにスプレーという使い方を、ゆるくしています。

スプレーしないよりも、確実にマスクが快適になりますし、気分もリフレッシュできていいことばかり。市販のものは、それなりのお値段しますが、自分で作れば(容器代を除くと)、濃度や使う精油により、50ml分で150円~300円もあれば十分ですよ♪

ちなみに、マスクを外すときはをヒモ部分を持ち、外したマスクには、ティッシュをかぶせておいたりするとよいそうです。

ステンレスやプラスチックなどのツルツルした面には、長い時間ウィルスが付着しやすいので、置き方も工夫するといいですね。

香りの濡れタオルを吊るす

一昨日から、リビングに濡れタオルを吊るして、香りのスプレーを吹きかけています。

去年の春、作って冷蔵庫にしまいっぱなしだった「桜の葉の蒸留水」。スプレーした瞬間、ふわっと桜餅の香りが漂います(#^.^#)

でも蒸留水はさすがに香りが弱いので、部屋中に漂うという感じにはなりませんね。一瞬のお楽しみです。でも、なんだかとても気分がよいものです。

室内の乾燥もウィルスや花粉の飛散につながり、感染やアレルギーのリスクを高めると言われています。逆に、湿度があるとウィルスや花粉が下に落ちてリスクが減るそうなので、少しでも湿度を高めようと思ってのことです。

お肌にとっても、乾燥はよろしくないですしね。

あとで抗ウィルス、抗菌なども考慮した濡れタオル専用のアロマスプレーを精油で作って吹きかけてみようと思います。

実際に感染防止になるかどうかはわかりません。でも、精油をたくさん持っています。せっかくなら、可能性がゼロではないなら、リフレッシやリラックスがてら、使ってみようと思うのです。

心のケアと体のケアで免疫UP!

手洗い、うがい、マスク、他人との接触を避けるなどは、物理的な感染症対策ですが、もうひとつ、感染症対策の基本は、免疫力をあげて感染しにくい、発症しにくい体を作ること、ですよね。

睡眠、食事、運動は基本ですが、このコロナ事情の中、運動はなかなか難しいのが現状です。外出もままならず、ストレスもたまりがちですが、ストレスは免疫力の低下につながります。

そんな時こそ、アロマの出番!

香りをじょうずに使うことで、気持ちが切り替えられたり、ほっとしたり。長時間使い続けるのではなく、短時間あるいは一瞬、香りと触れることでストレスも軽減されます。私は、日ごろからPCにアロマシールを貼り、そこに1滴精油を垂らしたりしています。自分が好きな香りを選べばOKなので、とってもお手軽です。

そして、もうひとつ。アロマテラピーで免疫向上の作用がある精油を使ったジェルを塗布するという方法もあります。今はまだ使っていませんが、感染騒動も長引いてくると免疫力の低下も心配なので、折をみて使おうかなと思っています。

ジェルは、精油の薬理効果を皮膚から得たい場合にイチオシの基材ですよ!

MoaMoa Mommy
感染症対策、花粉症対策、免疫向上を目的とした精油や基材選びに関してのご相談やクラフト製作等のご希望は、HPの連絡フォームより承ります。

ハッカ精油とハッカ油は、違う?同じ?

アロマメディエーターうえむらです。

前回の記事では、ペパーミント精油とスペアミント精油の違いについてのお話を書きました。

今回は、ハッカ精油とハッカ油がテーマです。

ハッカ油は、薬局などで売られているのを見かけますが、量のわりに値段も安いですよね。

ハッカ油ってハッカ精油と同じなの?違うの?とギモンに思われる方のためのおせっかい記事を書きます。

ハッカ精油とは?

ハッカ精油は、シソ科ハッカ属のうち、日本の在来種や帰化種のものを原料とし、水蒸気で蒸留して採れるオイルです。

ハッカ精油とハッカ油の違い
清涼感抜群!ハッカ精油

ス―っと清涼感のある成分、ℓ-メントールをたくさん(65~85%ほど)含むのが特徴です。

精油には、「和ハッカ」「コーンミント」「アルベンシスミント」などの名前がついています。

ハッカ油とは?

ハッカ油は、ハッカ精油をゆっくりと冷却し「ハッカ脳」と呼ばれる、ℓ-メントールの結晶成分を取り出した後、再度、精製したもの。

ハッカ精油から「ハッカ脳」が取り出され、ℓ-メントールが精油のときの約半分になったオイルが、ハッカ油なのです。

ちなみに、日本薬局方に適合する規格として、ハッカ油のℓ-メントールの含有量は30%以上と決められています。

ハッカ精油とハッカ油の違い ハッカ脳
ℓ-メントール99%以上のハッカ脳(別名:メントールクリスタル)。透明感があってキレイです

他の成分の量は、精油のときと基本的に変わりませんが、ℓ-メントールの量が少なくなることで、全体の比率が変わるので、香りの印象も、ハッカ精油のときと少し異なります。

ハッカ精油とハッカ油は、違う。でも……?

ハッカ精油とハッカ油の関係を整理すると。

・ハッカ精油=ハッカ油+ハッカ脳
・ハッカ精油-ハッカ脳=ハッカ油

「ハッカ脳」はけっこういい値段、ハッカ油がお手頃な値段、というところから判断するに、「ハッカ脳」を採った後の残りがハッカ油、という感じでしょうか。

それぞれの力関係?はともかくとしまして。

“ハッカ精油とハッカ油は違う”ということ、おわかりいただけたと思います。

で、違うには違うのですが。

ベルガモット精油からベルガプテンという成分を取り除いたものは、「ベルガプテンフリーのベルガモット精油」として販売されています。

それに倣えば、ハッカ油も「メントールリデュースのハッカ精油」なんて言えなくもないですよね。

まあ、呼び方はともかく、中身が違うのは確かです。

自分が使いたいもの、あるいは、いま自分の目の前にあるのは、どちらなのか。それさえ、わかっていればよろしいかと思います。

加工はしていても、ハッカ油は100%天然由来のもの。

どうしてもℓ-メントールがたくさん必要、というわけでなれば、お手頃な値段で買えるハッカ油を使うのもおすすめです。

ℓ-メントールは刺激もあるので、肌に使う場合など、むしろ控えめなほうがいい、ということもあるかもしれません。

ハッカ油の使い方と注意

ハッカ油は、ℓ-メントールの一部を取り除いただけのものなので、基本的に精油と同様の使い方でよいでしょう。

入浴剤として、ボディスプレーとして、芳香剤や消臭剤など、いろいろな用途に使えます。

ただ、ℓ-メントールが少なくなっているとはいえ、濃縮されたオイルであることに変わりはありません。禁忌も、ペパーミントやハッカの精油と同様とお考えください。肌につけるものは、十分な希釈が必要です。

このとき、水だけで希釈しても、ハッカ油(オイル)と水は混じり合わず、よく振って使っても、原液のごく小さな粒が肌につくことになってしまいます。

敏感肌の方は、乳化できる基材を使用するなどして、できるだけ刺激を抑えてクラフト製作することをおすすめします!

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ペパーミント精油とスペアミント精油の違いを知りたい!

アロマメディエーターうえむらです。

ペパーミントもスペアミントも、「名前はどっちも知ってるよ!」という方が大半ですよね。

でも、それらの違いをご存知の方は、少ないかもしれません。

ハッカ精油とペパーミント精油の違いについては、先日のおせっかい記事でお伝えしました。

ペパーミント精油とハッカ精油の違い、
わかりますか?

こちらの記事に書いた内容と一部重複しますが。

今回は、ペパーミント精油とスペアミント精油の違いについて、おせっかい記事を書いてみます。

ペパーミントとスペアミントは、親子の関係

ペパーミントは、スペアミントとウォーターミントが交雑して生まれた品種と言われています。

つまり、ペパーミントとスペアミントは、親子の関係にあり、品種の違う植物であるということ。

片方の親のウォーターミントは、別名「ミズハッカ」「ヌマハッカ」。その名前からも想像できる通り、沼地や湿地で育つ湿性植物です。

もう片方の親のスペアミントは、葉の先が槍(Spear)のようにとがった形状をしていることがその名の由来。「オランダハッカ」「ミドリハッカ」などの別名があります。

・ウォーターミント(ミズハッカ) Mentha aquatica
・スペアミント(オランダハッカ) Mentha spicata L.
・ペパーミント(セイヨウハッカ) Mentha × piperita

ペパーミントもスペアミントも、ハーブとしても精油としても一般的ですが、ウォーターミントの精油には、私は出会ったことはありません。

ペパーミントとスペアミントは、香りが違う

まずは、香りの違いを比べてみましょう。

ペパーミントは、強い清涼感と甘さが特徴。

スペアミントは、マイルドな清涼感に加え、ペパーミント以上の甘さが感じられます。

スイーツやアイスティーに添えたり、ミントティーやモヒートに使われたりするのは、スペアミントが多いようです。

ペパーミントとスペアミントの違い
スペアミントはスイーツのデコレーションの定番!

この香りの違いは、成分の違いによるもの。

精油の成分を比べてみると……。

ペパーミントやハッカには、強い清涼感の素ℓ-メントールという成分が含まれていますが、スペアミントには、ℓ-メントールは含まれていません。

スペアミントの清涼感は、ℓ-メントールではなく、ℓ-カルボンという成分によるもの。

香りはℓ-メントールとも少し似ているのですが、清涼感はマイルドです。

精油を嗅ぎ比べても、けっこう違いがあります。

成分を比較すると、両者の違いがよくわかりますよ。—以下、フレグランスジャーナル社『カラーグラフで読む精油の機能と効用』より

ペパーミント/スペアミント精油の成分トップ5

ペパーミント
1.ℓ-メントール     38%
2.ℓ-メントン    17.3%
3.メントフラン    7.4%
4.1.8シネオール     7%
5.酢酸メンチル    3.8%

スペアミント
1.ℓ-カルボン     67%
2.リモネン     9.3%
3.1.8シネオール    2.6%
4.ミルセン     2.5%
5.酢酸カルベニル   2%

トップ5の成分で共通しているのは、1.8シネオールのみですよね。

6位以下の成分にも、共通する成分はあまりなく、強いて言えば、ペパーミントにも少しだけリモネンが入っている、くらいでしょうか。

ペパーミントとスペアミントの精油は、作用も違う

成分がこれだけ違うということは、作用にもそれなりの違いがあるということです。

ペパーミント精油は、主要成分ℓ-メントールのもつ抗菌作用や抗ヒスタミン作用、筋肉弛緩作用・鎮静・覚醒作用などが、特徴的な作用として挙げられます。

一方、スペアミント精油は、主要成分ℓ-カルボンのもつ粘膜溶解作用、脂肪分解作用などが主な作用です。

このℓ-カルボンは、ケトン類に分類されますが、一般に注意が必要とされるケトン類の神経毒性はないとされています。

つまり、ケトン類の成分だけど、安全性が高いということ。

ペパーミント精油に2番目に多く含まれるℓ-メントンという成分もケトン類ですが、こちらは少しだけ注意が必要です。

1%程度に希釈して、部分的に塗るといったレベルであれば、通常、なんら問題はありませんが、妊婦さんや授乳中の方、子ども、てんかんの持病がある方などは、ご注意ください。

ℓ-メントンならではのプラス作用もあるので、一般の大人であれば、多量、広範囲、高濃度などには気を付けて使う、という程度でOKです。

ペパーミント精油とスペアミント精油、それぞれの香りの特徴や作用の違いに合わせて、上手に活用してくださいね!

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ペパーミント精油とハッカ精油の違い、わかりますか?

アロマメディエーターうえむらです。

ペパーミントもハッカも知っている。

味も香りも、だいたい同じような気がするけど…。

この2つって、ホントは違うの?同じなの?

違うなら、何が違うの?

というあなたのためのおせっかい記事です。

ペパーミントとハッカは違う植物?同じ植物?

ペパーミントは、別名「セイヨウハッカ」。原産はヨーロッパ南部で、スペアミントとウォーターミントの交雑種と言われています。

一方のハッカは「ニホンハッカ」の通称。「和ハッカ」「和種ハッカ」とも呼ばれる日本の在来種(=古くからその地域に存在する生物種)です。

ペパーミントとハッカ、それぞれの植物の学名を比べてみましょう。比較のため、クールミントも明記します。

・ペパーミント(セイヨウハッカ)Mentha x piperita L.
・ハッカ(ニホンハッカ)Mentha canadensis var. piperascens
・クールミント(ヨウシュハッカ)Mentha arvensis L.

読めなくても、一部が同じ、一部が違うことはわかりますよね。

どちらも、シソ科ハッカ属の植物ですが、品種が違うということです。

ちなみに、ペパーミントには、ブラックペパーミントとホワイトペパーミントがありますが(どちらも同じ品種)、葉の形状などを見る限り、ブラックタイプがウォーターミントに近く、ホワイトタイプがスペアミントに近い印象があります。

人間と同じ、父親似だったり、母親似だったり、という感じでしょうか。

ペパーミントとハッカの香り、どう違う?

ペパーミントとハッカは種は違うのですが、どちらもシソ科ハッカ属の植物で、同じ成分もたくさん含んでいるので、そこから採れる精油の香りも似ているのです。

でも、嗅ぎ比べるとやっぱり、はっきりと違いがあります。

同じ仲間だけど、違う精油

どちらも、スーッとした清涼感が特徴ですが、ペパーミントはしっかりとした甘さを感じます。ハッカのほうはよりくっきりシャープな清涼感が感じられます。

このスーッとした清涼感の正体は、ℓ-メントールという成分。それぞれの精油への含有比率は……。

・ペパーミント精油  35~50%
・ハッカ精油     65~85%

ハッカに軍配があがります。清涼感の強さは、このℓ-メントールの含有量の多さなのです。

そして、ペパーミントにはメントフランという、ハッカ精油にはない成分が含まれています。これがハッカ精油にはない甘さをミント精油にもたらしているのです。

もちろん、他にも違いはありますが、この2点を知っておけば、成分分析表を見たとき、すぐに見分けがつくはずです。

クールミントは、ペパーミントかハッカか?

ここでちょっと脱線して。

学名のところで、比較のために明記したクールミントについて説明を加えます。

クールミントと言えばアレ!

某有名お菓子メーカーのガムの名前で有名ですよね。

学名からすると、ペパーミントともハッカとも別の品種⁉という感じなのですが。

ハッカ属の植物は種類がとても多いうえに交雑しやすく、品種改良も盛んです。そして、学名の分類方法が時代とともに変化したりもするので。

いろいろと、ややこしくなっているようです。

クールミントは「ヨウシュハッカ」「コーンミント」「アルベンシスミント」などとも呼ばれるヨーロッパ原産の帰化種(=外来の植物のうち、野生で定着している生物種)のニホンハッカ。

そう、考えていただいてよいかと思います。

精油成分的には、ℓ-メントールの含有量が多いタイプなので、「コーンミント」「アルベンシスミント」という名前の精油に出会ったら、ハッカ精油とご理解ください(クールミントという名称の精油名は、私の知る限り見当たりません)。

精油については、成分分析表を見れば、ℓ-メントールの含有量でペパーミントかハッカ、どちらのタイプかがわかりますよ!

ℓ-メントールの冷感作用に注目!

ℓ-メントールには、抗菌、抗炎症、抗ヒスタミン、筋肉弛緩、鎮静・覚醒、冷感、知覚麻痺など、いろいろな作用があります。

それゆえ、使い勝手もよいのです。

ドラッグストアに行ったら、市販の医薬品、医薬部外品の箱の裏を見てみてください。かなりの商品にℓ-メントールが使われていることがわかりますよ。

ここで、ℓ-メントールの冷感作用について少し掘り下げてみましょう。

ℓ-メントールという成分そのものが、冷たい物質というわけではありません。

食品の香料として入っているものを食べたり、医薬品などに入っているものを塗ったりしたときに、実際に体温が下がったりするわけでもありません。

これは、皮膚に触れたときに、皮膚の温度センサーが冷たさを感じるという作用で、実際の皮膚や身体の温度とは無関係なのです。

おもしろいことに。

資生堂製品開発センター香料開発室が行った、「ペパーミントの香りを嗅ぎながら水に手をつける」という実験では、香りなしの場合に比べて体感温度が4℃下がるという結果が得られたそうです。

嗅いだだけでも!

冷たくもないし、冷えてもいないのに、嗅いでも、触れても冷たい、涼しいと感じるというユニークな成分。 クールダウンしたいときに、ぴったりですね。

メントールが効く!クールボディミストのススメ

この夏は、ハンディ扇風機が大活躍でしたが、体温より高い温度下で風を当て続けると、熱中症のリスクを高めてしまうとか。

そんなときは、スプレーなどでミストを吹きかけながら風を当てると、体温も下がってよいそうです。

ペパーミントやハッカの精油入りのミストなら、さらに涼しさを味わえますね。手作りのクールボディミスト、おススメですよ!

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ミント・ハッカ精油の嗅ぎ比べ、クールボディミスト作りは「パーソナルクラフト製作」がおすすめ!HPの連絡フォームより承ります。