アロマメディエーターうえむらです。
アロマテラピーの講師の資格を取得した方なら、一度くらいは考えたことがあるのではないでしょうか。
カルチャースクールの講師って、どうやったら、なれるんだろう?
一体、いくら貰えるんだろう?って。
気になるけど、一歩踏み出せない皆様のために、おせっかい記事を書いてみます。
私の経験から……。まずは応募
じつは私は、カルチャースクールでのアロマ講師の経験はありません。
約10年前、アロマではない別の講師資格をもっていて、たった1度だけ、体験講座をしたことがあります。
そのときの経験から得た情報なので、1つのケースとしてお読みください。
スクール名を、仮にAカルチャースクールとしますね。
まずは、AカルチャースクールのHPに講師募集の告知をみつけ、フォームに必要事項を記入して送信しました。
すると後日、電話がかかってきて、私が希望するB会場では、その講座を行うのにふさわしい部屋の空き時間がないので、もう少し離れたC会場なら可能ということで、ご案内いただきました。
Aカルチャースクールでは、すでにたくさんの講座が開講されているので、空いているコマがそもそも少なく、とくにB会場は、どの部屋のどの時間枠もほとんど空きがないという状態でした。
ちなみに、私がやろうとしていた講座は、その時B,Cどちらの会場でもやっている先生はおらず、過去実績にもなかったようです。
そこで、まずは体験講座を開催し、本講座に誘導しては?というアドバイスをいただきました。
初めてのことだったので、ありがたくその提案に従うことにしました。
カルチャースクールの講師は、カルチャースクールから依頼があって開催するということもあるとは思いますが、それはレアケース。
講師が自らWEBのフォームや電話で応募して、自分に何ができるかをアピールし、魅力を感じていただいたら、枠をもらえるというのが一般的だと思います。
ぶっちゃけカルチャースクールの講師料って、いくら?
気になりますよね。
カルチャースクールと講師は雇用関係ではありません。
あくまでも、委託契約。
受け取るのは、給与ではなく講師料です。
講師料は固定ではなく「歩合」ということでした。これは、多くのカルチャースクールで採用されている方法。
そのときのAカルチャースクールでは、講師とスクール側が5:5ということでした。
材料費がかかる場合、それは別途、当日、参加者から講師が受け取ります。
交通費は、講師が受け取った講師料から講師が負担します。
まず、体験講座をいくらで開催するか、そして本講座を開講することになった場合はいくらにするか?
さらに、本講座は何回の講座にして、何人以上で開講とするかを聞かれました。
聞かれたといっても、何せ初めてのことで、どうしたらいいのかもわからず、体験講座は500円でいかがですか?と言われて、はいそれで、ということで。
本講座は1,500円くらいがよろしいと思いますよと言われ、はいそれで、ということで。
本講座は確か4回だか5回だかの設定だったと思いますが、記憶が定かではありません。最低開講人数は2人か3人にしたような気がします。
告知は、AカルチャースクールがチラシとWEBでしてくれました。
体験講座には、5人の申し込みがあり、1人が体調不良で当日不参加。4人が参加してくださいました。
体験講座で得たのは、500円×4人÷2=1,000円でした。
と、言いたいところですが、源泉徴収(後日、確定申告で戻っています)、振込手数料も引かれていて、振込額は840円。
交通費はバスと電車を乗り継ぐため、往復で約1,000円。
微妙~に赤字になりました💦
そして、当時(2009年)、5:5だった講師料。
今は、どこのカルチャーも講師側の取り分は少なくなり、4:6くらいが一般的なようです。
別のカルチャーで教えていた知り合いの先生(アロマ講師ではありません)も、以前は、同じく5:5だとおっしゃっていたのですが、最近、「契約料引き下げを更新し続けている」と書かれているのをSNSで見ました。
カルチャースクールでの講師料事情は、厳しくなっているようです。
本講座は開講せず・・・・・・のワケは?
結局、体験講座に来てくださった4名は一人も、本講座には申し込んでいただけませんでした。
不参加になった1名の方は、体験には行けないけど、本講座に参加したいとおっしゃってくださっていたそうなのですが。
1,500円÷2=750円
ここから、交通費、源泉徴収、振込手数料を引いたら、間違いなく赤字です。
余裕をもって行くため、往復にかかる時間は2時間以上、講座が1時間。もちろん、事前の準備も必要。
費用対効果だけでみれば、約4時間の労働は、まったく報われません。
何より、当時1歳になったばかりの娘を、同居していた義父に預けて出かける身としては、それだけの価値を見出せず。
体験に行けなくても、本講座には行きたいとおっしゃってくださっていた方には、本当に申し訳ない気持ちでしたが、開講は見送りました。
せっかく体験に来てくださった方を本講座へ取り込めなかったのは、経験も浅かった私の力不足によるところが大きかったのでしょうが、他にもいくつかの要素が絡んだ結果だったと思います。
業界のことを少し知る、という経験をして終わりました。
アロマテラピー講座に置き換えて考えてみる
カルチャースクールの講師といっても、それには大きく2つのタイプがあります。
1つは、先生の話を聞く教養講座のようなものや、ヨガなど先生が前で声掛けしたり見本を見せたりして、それを真似てもらうタイプの講座。
この場合、受講者が1人でも30人でも、先生のやることは、あまり変わりません。参加者数が多くなっても、さほど負担が増えることはないのです。
つまり、定員を多く設定できる→受講単価を下げやすい→人が集めやすい傾向があるのではないでしょうか。
1,000円で20人集まったとすると、50%なら10,000円、40%なら8,000円の収入になります。
一方、アロマの場合はどうでしょう。
アロマテラピーの講座は、どこで行うにしても、受講者の人数によって、準備も当日も負担が大きく左右されます。
講師が講義をするだけなら、前述のタイプと一緒ですが、通常、アロマの講座にはクラフト作りの実習があります。というか、これこそがメインイベント!
その際、香りの選択や、材料を量ったり、加えたり、混ぜたりといったことが行われます。
現場をイメージしていただければわかることですが、実習では材料や道具を共有することになり、人数が増えると、その分、待ち時間は増えるのです。
この待ち時間が多くなればなるほど、受講者の満足度が下がっていきます。
待ち時間を少なくしようと、たとえば計りを3つとか、計量スプーン4本とか、ラベンダー精油2本とか揃えるとしたら……。新しいクラフト製作をするたびに、コストが嵩んでいきます。
また、精油や基材など、ふだん馴染みの薄いものを使うため、注意が必要になり、講師は参加者から目が離せません。製作するクラフトにもよりますが、1人で見られる限界は、私の経験上、8人くらいです(6人くらいまでがベストですが)。
めいっぱいの8人を定員にして、8人集まることを仮定(いや、妄想?)すると。
1,000円の講座なら、50%で4,000円、40%で3,200円の収入です。
うーん、それじゃあちょっと、ということで、受講費を2,000円にしてみましょうか。
これなら、50%で8,000円、40%で6,400円の収入です。まあ、許容範囲?
でも、1,000円の講座に比べたら、やっぱり受講の敷居は高いですよね。材料費と合わせると、1回が3,000円くらい?
単発講座なら、たいした負担ではないかもしれませんが、数回で1クールにすることが多く、4回だと12,000円。6回だと18,000円ですからね。
8人集めるのは、簡単ではないと思います。
もし、2,000円の受講費で受講生が定員の半分の4人だったら、50%で4,000円、40%で3,200円の収入。
あらら、1,000円で8人と同じ金額になってしまいました。
講師料は安いけど、メリットもいろいろ
さてさて、いかがでしたか。
講師料だけで見たら、正直、すくなっ!ですよね。
でも、カルチャースクールで講師をするメリットって、いろいろあるのも事実。
“〇〇カルチャースクールの講師”という肩書は、それなりに箔が付きます。新人講師でもチャンスがあるので、講座慣れ=勉強の場になります。
場所代や机などの備品代も光熱費もスクールもち。募集はカルチャースクールが。そのほか、さまざまなことを代行してくれます。
そのコスト(自分の人件費も含めて)を考えたとき、たとえば「売上の60%がカルチャースクール」を多いと思うか、妥当だと思うか。
講座のタイプや内容にもよりますし、自分自身の立場や経験にもよりますよね。
私は、先述の理由で開講を見送り、自宅での開催をメインにやっていましたが、やはり集客は楽ではありせんでした。
でも、それなりに努力を続け、お招きいただいたり、コラボしたりも含め、なんやかんや5年間で数百人の方とのご縁をいただきました(思うところあって辞めましたけど)。
準備や往復の時間なども考えると、カルチャースクールでアロマをやって儲けるのは、正直、とても難しいと言っていいでしょう。
でも、儲け以外のメリットはたくさんあるので、両者を天秤にかけて、チャレンジするかどうかは、あなた次第。
ということです。
最近、カルチャースクールの講座の一覧を見ていると、以前に比べて、アロマはかなり減っているという印象です。
アロマの資格取得者は増えているはずなのに。
世の中、そう甘くはないってことですね。
まあ、悩んでいても仕方ないので、気になるなら、まずは応募して、詳しい話を聞いてみてはいかがでしょう。
どんなことも、地道にコツコツ、です。
▶MoaMoa Mommy
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