「ジャーマンカモミール」と「ローマンカモミール」の違いを、植物と精油で比べる

アロマメディエーターうえむらです。

カモミール精油の香りを嗅いだこと、ありますか?

カモミール精油には、ジャーマンとローマンの2種類があります。ということは、元になる植物も2種類。それぞれ香りも作用も異なります。

今回は、2種類のカモミールの植物と精油の違いを比べるという、おせっかい記事です。

ジャーマンカモミールvsローマンカモミール、植物編

カモミールの和名は「カミツレ(加密列)」。オランダ語の「kamille」に由来するそうです。

まず、2種類のカモミールの学名を見てみましょう。

・ジャーマンカモミール Matricaria chamomilla L.
・ローマンカモミール    Anthemis nobilis L.

全然違いますね。

では、植物としての特徴を比べてみます。

下の写真のカモミールは、ジャーマン、ローマン、それぞれどっちのカモミールでしょう。

ジャーマンカモミールとローマンカモミールの違い
ジャーマンカモミールとローマンカモミールの違い

似ていますが、よく見ると違いがありますよね。

下の表を見比べると、写真がどっちのカモミールかがわかりますよ。(一時、下の表が違うものと入れ替わってしまっていました。申し訳ありません。修正済みです)

ジャーマンカモミールとローマンカモミールの違い

答えは、上がジャーマン、下がローマンです。

外見的な見分け方は、中央の黄色い部分の盛り上がり方。

実物に触れる機会があれば、香りを嗅いで、茎や葉の部分も香るか否かで判断することもできます。

花が咲いている時期から想像することもできますね。

では、一般にカモミールティーとして飲んでいるのは、ジャーマンカモミール、ローマンカモミールどちらだと思いますか?

カモミールティーはジャーマンカモミールがおいしい

答えはジャーマン。

なぜなら、ジャーマンのほうがおいしいから(#^^#)

ローマンは苦みがあるので、苦みやクセのないジャーマンカモミールを飲むのが一般的なのです。

自分で栽培してカモミールティーを飲みたい!という方は、ジャーマンのほうを育ててくださいね。

ジャーマンカモミールvsローマンカモミール、精油編

では次に、精油としての特徴を比べてみます。

下の表をご覧ください。

ジャーマンカモミールとローマンカモミールの違い

植物編の表の「分類」の項目を見ていただくとわかる通り、この2つの精油の元になるカモミールは同じキク科ですが、「属」が違います。

そんなこともあって、2種類のカモミール精油は、成分も全然違います。

含有率の高い順に6つずつピックアップしたので、ご覧ください。( )内の数字は含有率の参考数字です(フレグランスジャーナル社『カラーグラフで読む精油の機能と効用』より)。

ジャーマンカモミール▼
①ビサボロールオキサイドA(57.68%)
②カマズレン(23.35%)
③Cis-t-ディサイクロエーテル(11.5%)
④ビサボロールオキサイド(4.35%)
⑤ビサボレンオキサド(4.1%)
⑥t-β-ファネッセン(3%)

ローマンカモミール▼
①アンジェリカ酸イソブチル(35%)
②アンジェリカ酸イソアミル(17%)
③アンジェリカ酸メチル(8%)
④アンジェリカ酸-2-メチルブチル(5%)
⑤イソブチル酸イソアミル(4%)
⑥イソアミル酸イソブチル(4%)

ややこしい名前ばかりですね💧

覚える必要はありません。

全然違う、ということがわかればOKです。

成分が違うということは、香りや作用も違って当然ということです。

生の花では、どちらもリンゴっぽい香りがしますが、精油になるとジャーマンカモミールは、ちょっと薬草っぽい感じに。リンゴっぽさはどこへやら(*´з`)

ジャーマンカモミール精油の成分のうち、①④⑤は、「セスキテルペンオキサイド」というグループに属する成分で、全体の約2/3を占めています。

そして、ローマンカモミール精油の成分のうち、①~⑥は、すべて「エステル」というグループに属する成分で、全体の大半を占めています。

したがって、ジャーマンカモミール精油は、「セスキテルペンオキサイド」の作用、ローマンカモミール精油は「エステル」の作用が、精油の主な作用となっています。

精油の採油率(全体の植物に対し採れる精油の量)は、ジャーマンカモミールで0.05%程度、ローマンカモミール精油で0.15%程度。

これは、数ある精油の中でも少ないほう。

つまり、精油を得るために、たくさんのカモミールを必要とするということ。ゆえに、高価です。

他の精油と比較してみると、よくわかりますね。

ジャーマンカモミール 7,200円
ローマンカモミール  5,900円
真正ラベンダー    2,000円
ペパーミント     1,700円
参考:生活の木(10ml、税抜)

高価な精油は、1ml、3mlといったサイズがあることも多いので、香りを嗅いでみたい、使ってみたいという方は、少量サイズで購入するのがおススメです!

ちなみに、1mlは20滴ほどです。

高価な精油は往々にして香りも作用も強いので、使う量(濃度)は控えめに。

ジャーマン&ローマンカモミール精油、どう使う

まずは、ジャーマンカモミール精油から。

表にも記載の通り、ジャーマンカモミール精油には、抗炎症作用や抗ヒスタミン作用、抗アレルギー作用があります。

傷ついたり、荒れたり、痒みがあるなどの肌への有効性が高く、アトピー性皮膚炎や床ずれなどのケアにもおススメです。

用途や症状に応じて、ジェルやクリームなどの基材に希釈して使うと、辛さがやわらぐと思いますよ。

そうそう、ジャーマンカモミール精油に特徴的な青い色は、②のカマズレンという成分によるものです。

カマズレンは、うがい薬の有効成分として知られるアズレンと、名前も作用も似ています。

そのカラクリは、以前、アメブロの記事でご紹介しているので、興味のある方は、ご覧くださいね。

〈カモミール関連記事〉☟
「カモミールとうがい薬の関係」

そして、ローマンカモミール精油について。

こちらも、皮膚の炎症に有効で、とくに痒みを抑えるのにおススメですが、ローマンカモミールは、心のケアに使われることが多い精油です。

①~⑥の成分がすべて「エステル」というグループに属すると先述しましたが、「エステル」は、中枢神経に対する強い鎮静作用があります。

不安や緊張、恐怖の気持ちをやわらげてくれるので、芳香浴、トリートメントなどの方法で使うとよいでしょう。不眠や躁状態などのケアにも、ぜひ!

ローマンカモミール精油には鎮痛作用もあり、肩こりや神経痛などの痛みにも有効です。痛みケアの場合は、ジェルに希釈して塗布するのがおススメです。

鎮痛作用のある精油は、他に安価で有効なものがいろいろありますが、ローマンカモミール精油は刺激が少ないので、小さいお子さんや高齢の方には使いやすくてよいですよ。

MoaMoa Mommy
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薬機法(旧薬事法)と「小分け販売」「分割販売」の違い~アロマ講師が知っておきたいこと~

アロマメディエーターうえむらです。

「小分け販売」と「分割販売」、似たような言葉ですが、それぞれの定義をご存知ですか?

アロマ講師であれば、ここはやっぱり知っておきたいところです。初耳の方、なんとな~く知っているという方、今さら聞けないという方のために。

今回は、薬機法(旧薬事法)で定められている「小分け販売」と「分割販売」の違いについて、おせっかい記事を書いてみます。

「小分け販売」と「分割販売」の違

アロマテラピー講師に関係の深い、化粧品、医薬部外品に焦点を当てて「分割販売」と「小分け販売」の説明をします。

まずは、それぞれの定義から。

▼小分け販売
あらかじめ別の容器に小分けし、販売すること

▼分割販売
求めに応じて必要量を分割充てんし、販売すること(必要事項を表示)

これを頭に入れた上で、薬機法のNGとOKを確認しましょう。

・仕入れたものをそのまま販売するのは自由、許可は不要
・製造販売をするには、許可が必要
・「小分け販売」はNG、「分割販売」はOK

NGとOKの分かれ目は、製造しているか、そうでないか。

「小分け販売」は“製造”とみなされてNG、「分割販売」は“お裾わけ”と解釈されてOKという感じでしょうか。

「小分け販売」は、あらかじめ充てんしておくことが“製造”に該当するということですね。

一方の「分割販売」は、求めに応じて、その都度行う行為で、“製造”とはみなされません(ただし、マスカラ、アイライナーは「分割販売」もNG)。

その代わりに、大切な情報を表示しなければならないのです。

薬機法(旧薬事法)に定められている「小分け販売」と「分割販売」について。アロマ講師必見。

「分割販売」OKの条件と、アロマテラピー講師の経験談

私は、アロマの講師向けに分割販売をしたことがあり、その際、県の担当部署に、電話でいろいろ確認をしました。

法律というのは本当にややこしいんです。解釈の仕方次第というグレーゾーン的なものも存在するので、素人が読んで理解するのは本当に難しく、間違って解釈してもおかしくありません。

とはいえ、違法なことをするのは嫌だったので、自分のケースを伝えて、「分割販売」の可否、表示事項、表示の仕方などを聞きました。

そして表示に関しては、商品名や製造販売業者名・住所、成分、製造番号など、元の商品のパッケージに書いてあることをすべて+以下の情報を表示しました。

・分割販売者の氏名または名称と住所
 →つまり私のサロン名と住所
・(元のパッケージの)開封日
・分割販売日
・元の商品の写真

詰め替えの容器は小さくて、とても全部を表示しきれないので、A4用紙1枚の別紙を添付する形でお渡ししていました。

また、詰め替えをする際の衛生状態を確保するために、薬機法には以下のことを順守するよう記載されています。

・製品の保管は、衛生的に行うこと
・分割充てんする場所は、清掃に努め衛生管理を適切に行うこと
・分割に使用した器具類はその都度洗浄し、衛生的に保管すること
・消費者が持参した小容器に分類充てんするときは、その小容器を
 充分洗浄する等衛生の保持に留意すること
・製造番号が異なるものは、混合してはならないこと

面倒な気もしますが、消費者を守るためには当然の内容ですね。

「分割販売」アロマ講師あるあると、老婆心

アロマテラピーの講師やセラピストが扱う商品は、精油をはじめ、それを希釈する基材、その他クラフト製作などで使うさまざまな材料があります。

講師は、あくまでも教えることが仕事。販売に力を入れるということは、あまり多くありませんが、教えたことを実践していただくために、商品を取り扱い、販売することはよくあるので、「小分け販売」「分割販売」の知識はもっていたいですね。

まず、精油は香りを楽しむための“雑貨”なので、販売は自由。そして「小売販売」「分割販売」、いずれもOK。薬事法(旧薬事法)に縛られず、情報を表示する義務もありません。

薬機法(旧薬事法)に定められている「小分け販売」と「分割販売」について。アロマ講師必見。

売る側・買う側、どちらにとっても敷居は低くなりますが、肌につけるなどの方法は自己責任。よい結果を得られることもありますが、同時に使う側がリスクを背負うことになります。

ですから、信用のおける人間関係のもとで行うのが望ましいでしょう。義務はありませんが、「分割販売」のルールに則れば、なお安心ですね!

そして、基材として使う無香料のクリームやジェル、ボディソープなどは、通常は化粧品として製造されているので、「分割販売」する場合には表示や衛生を保つための努力が必要となります。

また、ヒアルロン酸、セラミドなど、化粧品の材料となるものは“雑貨”。ローションとかクリームになって初めて化粧品となるのであり、原材料の時点では単なる素材なので、法律に縛られません。

販売するのも自由。買った人が、自分と自分の家族のためであれば、化粧品にして使うのも自由ですが、やはり自己責任となるので、購入する人にその点をしっかり認識していただくことが重要ですね。

ちなみに、医薬品は「小分け販売」「分割販売」云々の前に、そもそも許可がないと販売すらできません。

自分が「小分け販売」「分割販売」したいものがあり、「化粧品・医薬部外品」「雑貨」「医薬品」のいずれに該当するのかわからないときは、購入先か発売元に確認するとよいでしょう。

と言いつつ……。

小規模な個人事業主の業務の一部として考えると、「分割販売」は、あまりおすすめできることではない、というのが個人の感想です。

私の経験上、調べたり、表示したりする手間や衛生管理への気遣いなどを考えると、正直、面倒が多く、割に合いません。

すでに顧客となっている方や親しい方へのサービスとして。あるいは、講座のリピーター確保のための手段として行うのもアリかと思いますが。

私は、今はもう「分割販売」はしておらず、自分が在庫している商品については、パッケージそのままご購入いただくようにしています。

また、在庫していない場合は、当該品や類似品をお教えして、よそから自己責任で購入・使用いただくようにお願いしています。

〈アロマ講師が知っておきたいこと〉シリーズ人気記事☟
PP、PE、PET。どのプラスチック容器を選ぶのが正解?

「小分け販売」ネットオークション、ネットフリマでの販売にご注意を!

最後に、おまけ情報です。

最近は、ネットオークションやネットフリマが普及していますね。そこで化粧品や香水の「小分け販売」をする方が時々いるようです”(-“”-)”

使いかけを販売するのは、そのことが明示されていれば問題ありませんが、香水も化粧品の類なので、「小分け販売」はNGです。

たとえ「分割販売」であると主張しても・・・・・・。

不特定多数の人に向けて「〇mlで〇〇円」と掲載しているわけですから、求めに応じた販売と解釈するのには無理がありますよね💧

運営会社側の利用ルールにも「小分け販売」はNGであることが明記されていて、見つかると削除されたりするようですが。

容器ひとつとっても、アルコールがたくさん入った香水などを、もし耐性のないプラスチックなどに詰め替えれば、容器を劣化させたりすることだって考えられます。

また、製造販売をしている会社は、様々な手間やお金をかけて許可を取得しています。

法律は、消費者や誠実にモノ作りをしている人たちを守るためのもの。意味があって存在しているのです。

買う側もしっかりと知識をつけたり、ルールを読んだりして、違法者の行為を助長することのないようにしたいものです。

MoaMoa Mommy
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アロマの仕事は儲かる?講師の収入を試算してみる~①お教室編~

アロマメディエーターうえむらです。

アロマを仕事にしたい!と考え、資格を取ろうと思いながらも、どれくらい稼げるんだろう?と不安がよぎる。

という方のために、以前、アロマ講師の支出についてのおせっかい記事を書きました。今回は、収入についてのおせっかい記事の「お教室編」です。

アロマテラピー講師の仕事の種類

アロマ講師の仕事は、大きく分けると2タイプあります。

①お教室講師
②スクール講師

今回は、お教室講師の収入についてのお話です。

「お教室講師」が行うのは、主に……。

・アロマの入門的な講座
・テーマが絞られている講座
・アロマクラフト製作の講座

1回が90分~半日くらいのもの。カルチャースクールなどの講座もこの類です。

単発が多いですが、数回で1セットというケースも。

開催にあたっては、集客する、内容に沿ったテキストを作成する、講座の進行を考える、材料・道具の準備をするなどの作業が発生します。

参加者は、本格的にアロマを学びたいという方よりも、自分や家族にアロマを適切に使うためにちょこっと学びたい、天然の香りで何か作ってみたいという方が大半です。

アロマクラフト製作
クラフト製作はアロマのお教室のメインイベント!

アロマのお教室を開くといくら稼げるか、試算してみる

では、お教室を開催すると、いくら稼げるのでしょう。

下記は、アロマテラピーに限ったものではなく、どんな教室にも共通して使える情報です。表になっていると、わかりやすいですよね。

アロマテラピーの仕事と収入
ピンク:~10,000円/グリーン:~20,000円/ブルー:~30,000円/オレンジ:それ以上

材料費は別途実費をもらうことにします。

では、試算してみましょう。

〈パターンA〉
・2時間の講座
・2,500円の参加費
・月2回の開催
・1回平均4人の参加

2,500円×2回×4人=20,000円。これを1年間継続。

年収が240,000円、1か月に合計4時間の講座で20,000円なら、時給換算で5,000円

〈パターンB〉
・4時間の講座
・8,000円の参加費
・月1回の開催
・1回平均3人の参加

8,000円×3人=24,000円。これを1年間継続。

年収が288,000円、1か月に合計4時間の講座で24,000円なら、時給換算で6,000円

お教室講師の収入源は、基本的に講座による売上ですが。

他に、仕入れ値で購入した精油等を参加者に販売して差額を利益にする、という収入なども多少見込めます。

AパターンもBパターンも、悪くないかも(#^.^#)

たくさん儲けたいわけじゃないし、これで十分!

これで十分?そう、これなら十分ですよね。でもちょっと待ってください。

材料費は、開催ごとに実費でもらえるのでOKとして。

年間を通じて考えると、材料費以外の支出があるはずです。

以下は、開業5年間の年平均支出額です(詳細は、「アロマの仕事は儲かる?アロマ講師の支出を試算してみる」をご参照ください)。

受講・入会金等1回きりの出費 60,000円
団体の年会費          12,000円
アロマの学び          25,000円
クラフト資材          67,000円
教室・スクール維持       50,000円
その他の経費          26,000円
年間合計            240,000円

この支出のうち材料費は重複していますが、ほとんどは240,000円なり、288,000円なりの年間の売上の中から経費として差し引くことになる費用です。

また、時給計算に使った4時間は、講座で教えている時間だけ。

集客、必要な材料や道具の買いそろえ、レシピやテキスト作り、当日の準備や受付、片付けなど、1つの講座をするたびに必要となる時間は含まれていません。

同じ講座を繰り返し行えば、レシピやテキスト作り、準備にかかる時間もだいぶ短縮できる一方、参加者をその都度募集することになり、集客のハードルは上がります。

こうした時間も考慮すると。実際の時給は、先ほど5,000円、6,000円と算出された額の1/2~1/4くらいになると考えるのがよろしいかと思います。

自分の希望・環境に当てはめて、試算してみる

年間の儲け(利益)はいくら?ひと月あたりにすると?時給にすると?

さっきの試算は一例なので、こんな風に1か月の開催回数、設定金額、参加者数を掛け算し、経費をマイナスしていけば、年間の利益や時給がざっくりと算出できますよね。

たとえば、収入を軸にした視点で見てみると、こんな感じ。

月に30,000円収入を得たい場合、経費も考えてざっと50,000円ほど売上が必要です。

つまり、月50,000円の売上をクリアするには……。

2,500円の講座を月5回開催するなら、1回平均4人
4,000円の講座を月3回開催するなら、1回平均4.2人
5,000円の講座を月2回開催するなら、1回平均5人
8,000円の講座を月2回開催するなら、1回平均3.2人

集客すればよいということになります。

実際は、1か月のうちに2500円の講座と4000円の講座のように組み合わせて行うこともありますが、わかりやすく例えると、こういうことです。

また、アロマのお教室だけではなく、スクール講師やトリートメントなどと併せて行う場合も多いのですが、これはアロマのお教室講師だけの試算。

参加者数は、あくまでも“想定”なので、もっと集まるかもしれないし、少ないかもしれません。それは、環境や頑張り次第なので、最終的に儲かるか儲からないかは、正直なんとも言いようがありません。

そもそも、“儲かる”の基準は人ぞれですし、やりたい理由もそれぞれ。儲からなくてもやりたいという方もいらっしゃるでしょうしね。

ただ、検索してこの記事を読んでくださっている方は、少なくとも赤字は避けたい方なのではないでしょうか。

もし図星でしたら、こんな風に視点を変えて試算してみると、いろいろな気づきが得られるので、おすすめですよ!

ちなみに月30,000円の収入は、時給1000円のアルバイトを1日5時間、月に6日やるのと同じです。

月に30時間働いて得るバイト収入と、50,000円売り上げて得るアロマ講師仕事の収入、どちらも30,000円。さて、あなたはアロマ講師の道にチャレンジしますか?諦めますか?

「スクール講師」の収入については、また改めておせっかい記事をアップしますので、気になる方は、ぜひ当ブログのブックマークをしておいてくださいね。

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ラベンダーアングスティフォリア、ラバンディン、スパイクラベンダー、ラベンダーストエカス。4つのラベンダー精油の違い

アロマメディエーターうえむらです。

ラベンダーといえば、リラックスに効果的な精油の代表といった印象ですが。

じつはラベンダー精油には、いくつか種類があって、リラックス効果なんて得られない精油も存在するってご存知ですか?

今回は、えっ、そんなこと知らないよ~!というあなたや、ラバンディンってラベンダーなの?というあなたのためのおせっかい記事です。

4種のラベンダー精油

ラベンダーに限らず、植物って同じ名前で呼ばれていても、じつは品種が異なるものがたくさんあったりします。

元の植物の品種が違うと、精油の特徴、つまり成分も香りも作用も違ってきます。少し違うもの~かなり違うものまでさまざまです。

ラベンダー精油として一般に販売されているものは、次の4種類。

①真正ラベンダー(ラベンダーアングスティフォリア)
②ラバンディン
③スパイクラベンダー(ラベンダースピカ)
④ラベンダーストエカス

②のラバンディンは、①の真正ラベンダーと、③のスパイクラベンダーの交配・交雑種。

ハーフなので、成分や香りなど、両方の要素を持ち合わせています。 主な成分を表組で見てみると、そのことがよくわかります☟

4種類のラベンダー精油の成分

精油は天然のものなので、原料となる植物の生育地、時期などによって、成分組成は違ってきます。

上記の表の数字はあくまでもサンプルで、実際はメーカーやロットごとに少しずつ(場合によってはかなり)異なるのですが、ここでは、理解しやすいよう、この数字を参考に説明をしていきますね。

真正ラベンダー精油とラバンディン精油、違いと共通点

一般に知られているラベンダーの鎮静作用は、主に「リナロール」「酢酸リナリル」という成分に由来します。このうち、とくに鎮静作用が高いのは「酢酸リナリル」。

「リナロール」はフローラルな印象、「酢酸リナリル」はフローラル+フルーティーな印象、どちらも甘さを感じる香りです。

この2つの成分は、真正ラベンダー、ラバンディンともに多く含まれていて、“ラベンダーらしい香り”の正体にもなっています。

真正ラベンダー ラベンダーアングスティフォリア
真正ラベンダー(ラベンダーアングスティフォリア)
ラバンディン ラベンダーグロッソ
ラバンディンの中の“グロッソ”と呼ばれるタイプ

なので、真正ラベンダー、ラバンディン、どちらの精油の香りを嗅いでも、多くの人はラベンダーと認識しますが、テレビや本などでラベンダーと呼ばれて紹介されているのは、真正ラベンダーです。

真正ラベンダーとラバンディンは、違う点より共通点のほうが多いといってもいいかもしれません。でも、両方の精油を嗅ぎ比べると、確かな違いがあります。

真正ラベンダーの香りはフローラルな印象が強いのに対し、ラバンディンは、それに加えて少しスーッというかツンというか、爽やかな印象があるのです。

これは「カンファー」という成分が、ラバンディンに7%含まれていることで感じる香り。真正ラベンダーには、ほとんど(もしくは全く)含まれていません。

ラバンディンに含まれる「カンファー」は、スパイクラベンダーから受け継いだ成分で、神経を覚醒させる作用をもっています。

つまり、どちらの精油にも鎮静作用はあるものの、ラバンディンは覚醒作用のある「カンファー」を7%含んでいるため、リラックス効果の高さは、真正ラベンダーに軍配があがるということになります。

どちらの精油も「リナロール」を多く含むので、鎮静作用のほかに、鎮痛作用や肌の抗炎症作用などもあります。

真正ラベンダーとラバンディンでは、ラバンディンのほうが暑さへの耐性もあり、丈夫で生育が早い、採油量が多いなどの理由から、同じブランドでも、精油はラバンディンのほうが安価なことが多いです。

今回、詳細の説明は省きますが、ラバンディンは、成分が真正ラベンダー寄りのものと、スパイクラベンダー寄りのものがあり、その成分の偏り方によって、それぞれ別の精油名で販売されることもあります。

スパイクラベンダーは、どんな精油?

スパイクラベンダーは、上記の成分の表を見てわかる通り、とくに強い鎮静作用を持つと言われる「酢酸リナリル」が含まれていません(メーカーによっては含む)。

一方、覚醒作用のある「カンファー」を14%含んでいます。これは瘢痕形成作用をもつため、小さな傷や、やけどの手当に、とくに有効とされています。

そのほかに多く含まれる「1.8シネオール」は、呼吸器系に有効に作用する成分で、神経への働きとしては覚醒。

鎮静作用のある「リナロール」は、それなりの量が含まれているものの、総合的にみると、真正ラベンダー、ラバンディンのような鎮静効果は期待できないといっていいでしょう。

ブランドによる成分の差も大きいようなので、成分分析表でしっかり確認して使うのがおススメです。

成分分析表の見方がわからないアロマ初心者さんは、専門家(アロマ講師など)に相談してから使うのがよいでしょう。

ラベンダーストエカスは、どんな精油?

ラベンダーストエカスは、もはや私たちがラベンダーと認識している香りとは似て非なるもの。作用も別モノです。見た目にも、けっこうな違いがあります。

ラベンダーストエカス(フレンチラベンダー)
ラベンダーストエカス

「フェンコン」、「カンファー」を多く含むラベンダーストエカスの主な作用は、粘膜溶解、脂肪溶解、皮膚の瘢痕形成、覚醒など。

精油を販売している、とあるサイトで「成分はフェンコン、カンファー等で、他のラベンダーとは少し異なるが効能は似ている」と説明されているのを見かけましたが。

スパイクラベンダーには多少、似ている部分もなきにしもあらずですが、真正ラベンダーときた日には、作用、香り、何もかもまったくといっていいほど似ていません(^^;

「フェンコン」、「カンファー」はケトン類というグループに属す成分で、高濃度で使ったりすると神経毒性があると言われています。

ケトン類を65%も含むストエカスは、使用にあたって注意が必要です。

ちなみに、ラベンダーフランスという名称で販売されているラベンダーがありますが、これはフレンチラベンダーの意味ではなく、フランス産(原料の生産地)のイングリッシュラベンダーのこと。

紛らわしいですが、一番、リラックス効果が高く、安全性も高いタイプなので、安心してお使いください。

成分分析表の見方を知っていれば、このような精油の名称に惑わされることなく正しく扱えるのですが、アロマ初心者さんには無理なことなので、ラベンダーストエカスも、専門家に相談してから使うのがおススメです。

リラックス効果が一番高いラベンダーは?

ここまで読んで、もうおわかりかと思いますが、リラックス効果が一番高いのは①の真正ラベンダーで、以下②③④の順となります。

私たちが、ふだんラベンダーと言っているのは、真正ラベンダーのことですが、安価なラバンディンを真正ラベンダーであるかのように思わせて販売する、真正ラベンダーに一部混ぜ込む、といったこともあると、よく耳にします。

また、使用に最も注意が必要なのは④のラベンダーストエカスで、以下③②①の順となります。

香りの印象の違いや、成分分析表で成分を確認できる知識を身に着けると、より安全に、より効果的にアロマテラピーを楽しめますよ(#^.^#)

ラベンダー以外にも、まぎらわしい精油については、カテゴリー分類して“違い”シリーズとして記事を書いています。たとえば☟

ペパーミント精油とハッカ精油の違い、
わかりますか?

違い、わからないよ~という方は、ご覧ください。

悩んだときに、どっちを買えばいいか、どう使えばいいかのヒントになると思います。

知っておいて損はありませんよ(^_-)-☆

MoaMoa Mommy
アロマテラピーの化学の基礎を短時間で学びたい方は「メディカルアロマセルフケア講座」がおすすめ!HPの連絡フォームより承ります。

“飲める精油”、“精油を飲む”は、なぜブームになった?

アロマメディエーターうえむらです。

“飲める精油”とか“精油を飲む”といったキーワードが、ここ数年、アロマ市場?業界?を賑わしていますね。

最近は少し落ち着いた感がありますが、一時、私も何人もの方から、意見を求められたり、相談されたりしました。

以前、発行していたメルマガ「秘密の香庭」で触れたテーマで、当時、反響もあったことを受け、何度かに分けて、おせっかいブログを書いてみようと思います。

「精油は飲まない」が、お約束だよね?

アロマを少しでも勉強したり、使ったりしたことのある方は、何かしらで情報を得て「精油は飲まない」と、インプットされていると思います。

精油を飲む方法は、確かに存在します。

でもそれは、セラピストや講師、販売する人たちが積極的に勧めて飲ませるとか、自己責任で飲むから大丈夫~と、アロマ初心者が安易に飲むべきものではありません。

なぜなら、精油は非常に高濃度。

その濃さは、元の植物の状態の100倍とも200倍とも言われています。

この数字の明確な根拠はよくわかりませんが、採油率(原料となる植物の量と抽出できる精油の量の比率)から考えても、かなり濃縮されたものであることは容易に想像できます。

主な精油の採油率
・ラベンダーアングスティフォリア 0.6-0.7%
・スイートオレンジ 0.6%
・カモミールジャーマン 0.05%
・ゼラニウム 0.15%
・ローズオットー 0.02%

採油率が少ないほど濃いとか、作用が強いとかいう単純なものではありませんが、かなりの高濃度であることは理解できますよね。

だからこそ、薬理効果も期待できる。

だからこそ、使い方次第で副作用の心配もでてくる。

だから……。

吸入する、塗る、飲むという使い方の中で、

・副作用を引き起こす可能性が高い
・副作用が起きたときのリスクが大きい
・未知の部分が多い

飲む方法は、やめておきましょうよ。

まずは、安全性の高い他の方法でアロマテラピーのよさを享受しましょうよ。

ということです。

精油を飲む 飲む精油

他にも、安易に飲まないほうがよい理由は、いろいろあるんですけどね。 それにしても、なぜ、こんなにも“精油を飲む”が流行ってしまったのでしょうか。

“飲む精油”、“精油を飲む”が、ブームになった背景を考えてみる

もともと、アロマテラピーを学んだり、取り入れたりするのは、圧倒的に女性が多いのですが、“飲む精油”、“精油を飲む”に傾倒するのは、なおさら女性が多いように思います。

目新しいもの好き、おすすめ好き、すすめられ好き、自然志向、共感好き。

そんな“女性あるある”に、“飲む精油、“精油を飲む”は、ヒットしやすかったのでしょうね。

じつは、 “飲む精油、“精油を飲む”を積極的に推奨しているのは、おおむねネットワークビジネスの手法で精油を販売する方たち。

すごいものに出会ってしまった!という高揚感。商品のすばらしさを伝えなくてはという使命感。ビジネスとして成功できるかもという期待感。

商品とビジネスの仕組みに魅了され、ファンや仲間作りのため、次々と知人に声をかけていくわけです。

SNSやブログなどの媒体の普及とも相まって、“飲む精油、“精油を飲む”情報が、あっという間に広がる事態になったのでしょう。

ネットワークビジネス自体は、ルールを守って行っていれば、法的にはなんら問題はありません。

ただ、私が知る限り(聞いた限り)、精油を販売するにあたっての商品の紹介の仕方や勧め方に疑問を感じる点が多々あり。

精油を飲む・飲まないの論点、是非も、ズレているように思えてならないのです。

どんな人が、精油を飲むことを勧めているの?

業界のほとんどの団体では、精油を飲むことを推奨しない、もしくは、安全性の高いレシピを資格取得講座などで少し紹介する程度だと思います。

アロマをよく知らない人に、何かあったときの対処法も教えられないまま、積極的に飲む方法を勧めるのは無責任です。

にもかかわらず、飲むことを推奨するのって、どんな方たちなんでしょう。

私が思うに、その大多数は。

純粋で、人の助けになりたい、喜んでもらいたいという気持ちをもった心優しい人。

別の言い方をすると、十分な勉強もしないまま、他人(知り合い)の言うことを鵜のみにし、安易に他人に勧めてしまう人。

飲む云々はともかくとしても。

いずれかのアロマの団体の資格取得を目指し、人に教えるために“必要最低限のアロマの知識”を学ぶだけでも……。

独学も併せて、数十時間~数百時間、期間にして半年~1年は要します。

「知り合いから話を聞いた」、「数時間の講座に出席した」というレベルでは、そもそも何が正しい情報かを判断する力が身に着いているとも思えません。

私は自分で飲んでいるだけ。誰にも勧めない(売らない)という方もいらっしゃいますが、では、あなたに勧めた(売った)方はどうですか?

その方は、あなたに勧めるのに、どれだけの勉強をしてきたのでしょう。

さらに、その方に教えた方は?

聞けば聞くほど、矛盾を感じてしまう

飲むことを勧める方々には、なぜ飲めるのか、なぜ飲むのかという理由(言い分)があるのですが……。

「食品添加物だから」「最高品質だから」「独自の基準で品質管理しているから」「メディカルグレードだから」「おいしいから」「ビタミンCが摂れるから」「100%ピュアだから」etc.

よそのブランドはダメだけど、私たちのものはOK。

アロマをしっかり学んだ人にとっては、どれもこれも納得しにくいものばかりではないでしょうか。

飲むことのメリット、飲んでOKな理由は、そこではないはずです。

でも、アロマをよく知らない人は、「へえ、そうなの⁉すごい」ということになるわけです。

そして、そのアロマをよく知らない人が勧める側になって、アロマをよく知らない人に伝える、のスパイラル。

最後は「自己責任」だから……。心配なのです。

・どの種類の精油をどう飲めば、どんな効果がでるのか
・どんな飲み方が危険なのか
・何かあったときの対処法
・自分が飲んで得た経験

私自身は、このような知識、経験に乏しいので、飲むことはお勧めしていません。

精油を飲むこと自体を意味がないとか、完全否定しているのではなく、必要性のない人や正しい飲み方のわからない人が、勧めたり、飲んだりすることを懸念しているのです。

精油は、スーパーフードのように、ブームで飲むようなものではありません。

“精油を飲む”ことについて皆様に一歩立ち止まって考えていただけることを願って、今後は、安易に飲むことの問題等を、具体的な話でお伝えしていきたいと思います。

このテーマにご興味のある方は、引き続きお付き合いください。

MoaMoa Mommy
精油選びに関してのご相談や「アロマの基本のキ」講座の受講のご希望は、HPの連絡フォームより承ります。

アロマオイル、エッセンシャルオイル、精油は、違うもの?「アロマオイル」の落とし穴

アロマメディエーターうえむらです。

アロマをよく知らない多くの方々にとって、アロマテラピーで使う香りのオイルは「アロマオイル」。

いえ、最近ではアロマを仕事にしている方でさえ、普通に「アロマオイル」と口にするほどに浸透しているこの呼び方。

一方で、エッセンシャルオイル、精油と言う人もいて、アロマオイルとの違いが、いまひとつわからない。

今回は、そんな方々のためのおせっかい記事です。

“精油”が、いつのまにやら“アロマオイル”

1980年代、アロマテラピー(芳香療法)という言葉が日本に紹介され、1995年にロバート・ティスランドの『芳香療法の理論と実際』が翻訳・発行されてから、かれこれ25年。

アロマテラピーという言葉は、いまや多くの人に知られるものとなっています。

とはいえ、いまだ「香りを使った癒し」程度の認識が一般的で、アロマテラピーの実態は勉強をした人以外は、あまりよくわかっていないというところでしょうか。

私がアロマを学び始めたのは、たぶん今から23年前。その頃、アロマテラピー市場に「アロマオイル」という呼び方はなかったように思います。

アロマテラピーで使うのは、植物から採れる100%天然の香りのオイルで、それは「エッセンシャルオイル」「精油」と呼ぶと教わりました。

「アロマオイル」と「エッセンシャルオイル」と「精油」の違い

厳密にいうと、抽出の仕方などによる呼び方の違いがあるのですが。

植物から採れる100%天然の香りのオイルと、そうでないものを区別するための呼び名として、英語の「エッセンシャルオイル」、日本語の「精油」、どちらでも好きなほうを使えばOK!

だったのです。ところが……。

いつのまにやら「アロマオイル」がアロマテラピーで使うオイルの名称のように広まっていきました。

本当に、いつのまにやら……。

「アロマオイル」は通称

「アロマテラピー用のオイル」が省略されて「アロマオイル」ということなのかもしれませんが、この言葉には、落とし穴があります。

まず、アロマというのは、フランス語で「香り」を意味する言葉。ここに「植物」とか「100%天然」の概念はありません。

一方、「エッセンシャルオイル/精油」という言葉には「植物から採れる100%天然の」という意味が含まれています。

ここで「アロマオイル」、「エッセンシャルオイル/精油」の意味を整理すると、こういうことです↓

・アロマオイル=香りのオイル
・エッセンシャルオイル/精油=植物から採る100%天然のオイル

そして「アロマオイル」という言葉の解釈を整理すると、こういうことです↓

A.アロマテラピー用の100%天然のオイルの“通称”
B.香りがするオイルの“総称”

2通りの解釈があります。これこそが、落とし穴。

Aさんが合成香料の「アロマオイル(B.総称)」を売り、Bさんはそれを100%天然の「アロマオイル(A.通称)」だと思って買う。

100%天然でも、100%合成でも、天然と合成のミックスでも、香りがするオイルならどれも「アロマオイル」と言って間違いではありません。

だから当然、Aさんが合成香料に「アロマオイル」と表記して売ることに、なんら問題はないのです。

自分は天然のものだと思って買った・使ったものが合成香料だったとしても、あなたが勝手にそう思っただけでしょ、と言われれば、その通り。

不親切だ!と不平不満を言ったところで、誰にも、なんの保障も責任も問えないのです。

「天然アロマオイル」はOK?もう1つの落とし穴

最近は、ヘアケアやコスメ、洗浄剤など、多くの市販品に「天然アロマオイル配合」とか「天然アロマの香り」という宣伝文句が使われています。

アロマとか、アロマオイルという言葉に「天然」という枕詞がついていれば、「エッセンシャルオイル/精油」を指していると解釈するのが妥当です。

ただし、ここにも落とし穴が。

「天然アロマオイル配合」は、天然の香りのみとは限らないということです。

1%が天然で、99%が合成でも、天然の香りを配合しているのは事実。100%天然だと思ったのに……は、やっぱり、あなたが勝手にそう思っただけでしょ、ということに。

不親切だ!と不平不満を言ったところで、誰にも、なんの保障も責任も問えないのです。

「天然アロマの香り」は、言わんとしていることはわかりますが、日本語的にツッコミどころが。

先程も触れたように、アロマの意味は香り。普通に日本語にすると「天然の香りの香り」。

「頭痛が痛い」「馬から落馬する」的な(笑)

また仮に、アロマを「エッセンシャルオイル」と読み替えたとすると、今度は「天然のエッセンシャルオイルの香り」となります。

いいんじゃない?という気もしますが。

エッセンシャルオイルには、天然の意味が含まれています。なので、重箱の隅をつつくようで恐縮ですが、普通に日本語にすると。

「天然の100%天然のオイルの香り」という感じになるわけです(^^;

アロマテラピーは“自己責任”だから気を付けて!

アロマテラピーで使うのは「エッセンシャルオイル/精油」と教わり、編集者・ライターとして、日本語表現に気を使ってきた私としては、「天然アロマの香り」なんて、どうにも気持ちが悪い(笑)

シンプルに「エッセンシャルオイル(の香り)」か「100%天然(の香り)」でいいのに、と思うのですが。

いまはもう「アロマオイル」がアロマテラピーで使う香りのオイルで、それは100%天然なんだ!

というイメージが、多くの人に刷り込まれてしまっているから。

正しくなくても、変でも「アロマオイル」と表現するのが、最も伝わりやすいんでしょうね。

だから、通称としてはこれでOK!と思っているんです。

なのに、こんなメンドクサイおせっかい記事を書いた理由、言葉の意味を正しく知ってほしい一番の理由は……。

「アロマオイル」=100%天然の香りとは限らない。合成香料だらけの安物を掴まされても、健康被害などが起きても、すべて自己責任だから気を付けてね!

ということ。

みなさんが、気持ちよく、安全に植物の恵を享受できることを心より願っています!

MoaMoa Mommy
精油選びに関してのご相談や「アロマの基本のキ」講座の受講のご希望は、HPの連絡フォームより承ります。

 

アロマの仕事は儲かる?アロマ講師の支出を試算してみる

アロマメディエーターうえむらです。

アロマを仕事にしたい!と考え、資格を取ろうと思いながらも、どれくらい稼げるんだろう?と、不安がよぎる……。

そんな方のために、まずは、支出の中身を知るべし!ということで、おせっかい記事を書きます。

アロマテラピーの学びにまつわる費用

①資格取得までの学び
アロマテラピーの仕事は、資格がなくてもできますが、教えるのに十分な知識を独学のみで身に着けるのは至難の業。講師になりたいなら、アロマを体系的に学べる資格取得講座の受講が近道です。「受講料」「受験料」「テキスト代」で、最低でも20万円前後は見込むべきでしょう。

よろしければ、主要な4団体の受講料をご覧ください☟

アロマセラピーの資格取得にいくらかかる?
主要な団体を一覧で比較

②資格の取得&維持
多くの団体では、資格を取得・維持するために「資格登録費」「入会金」「年会費」がかかります。「資格登録費」「入会金」は1回きりの支出ですが、年会費は毎年の支出になります。1年目、これらをトータルすると、1団体につき30,000円~50,000円前後が多いようです。

こちらも、上記のリンク先の一覧でご覧いただけます。

③独学
主に、書籍や専門誌の購入費用です。1冊1,000円前後~10,000円超まで、さまざ。動画配信サービスで学ぶ方法もあります。TV、メルマガなどの情報は無料でも入手できますが、良い情報とそうでないものが混在しているので、しっかり見極める必要があります。

④単発講座
講師をしている人が参加するような内容の場合、1講座5,000円前後(2時間位)~数万円(2日位)が一般的かと思います。

アロマクラフト作り、資材の購入費

①精油、基材、容器などの消耗品
講師であれば、精油は20種類は欲しいところです。種類やブランドによる金額差が大きいので、平均単価2,800円の25%オフの仕入価格と想定し、20本で42,000円。植物油等の基材類も、最初に10,000円分くらいの何かは用意しないと講座ができません。容器類も、必ず必要になります。私の経験上、使用期限がある精油と基材はロスがでやすく、自宅用として消費する分が相当あります。

②クラフト製作に必要な道具
スケールや計量スプーンなど、使い回し度の高い道具もありますが、新しいクラフト製作をすると、新たに必要になる道具もあります。講座は複数相手に行うのが一般的。待ち時間を減らすため、同じものを複数用意しなければ…ということも。クラフトの種類にかなり左右されますが、最初の数年は10,000円~20,000円みておくとよいと思います。

③送料
近所では買えない資材も多く、通販で購入すると送料が発生します。送料無料の金額まで購入しようすると、無駄な在庫が増えかねません。2か月に1回、注文したとしても、送料は5,000円くらいになります。

アロマ講師 儲かる 支出 稼げる
精油ー講師なら20種類は揃えたいところ

アロマテラピー教室・スクール維持費

①環境整備
講師にとって欠かせないのがPC、プリンター。5年間使うとして、両方で1年あたり35,000円くらい。そのほか、活動の仕方によってプロジェクターなども。

②宣伝広告
HP、名刺、チラシ、看板などの制作にかかる費用と、HPやブログのサーバー代、独自ドメイン料など。「無料のものだけ利用」「すべて自作」も可能なので、0~30,000円というところでしょうか。

③消耗品
講座のテキストや自作の名刺、チラシの作成に伴い、用紙代、インク代などが発生します。合計10,000円くらいみてください。

その他、活動の仕方によってかかる経費

①会場代、交通費
自宅外であなたが主催する場合、会場費がかかることも。その場合、会場までの交通費も発生します。そのほか、打ち合わせ、営業、買い物、交流、イベント出展などの際の交通費(車の場合、ガソリン代・駐車場代)も不可欠です。

②教室維持
自宅を開催の拠点にする場合、室内の装飾、光熱費などがかかります。リビングではなく、専用の部屋で行うなら、別途、テーブルや椅子、棚などが必要になります。

③イベント出展
無料のものもありますが、出展料が必要な場合が多いです。地域のイベントは1日2,500円~5,000円程度が一般的ですが、会場が都心だったり、広域から来場者が集まる大規模イベントは1日数万円ということも。

④個人事業主としての勉強や交流
集客のノウハウ、HPの作り方等の講座への参加のほか、親睦・PR・情報交換・勉強などを目的に、地域・同業・異業種の方などとの集まりに参加することも。無料のものもありますが、参加費や食事・お茶等の実費が必要な場合もあります。

アロマテラピー講師、開業5年間の“年平均支出を試算!

では、ものすごくざっくりですが。上記を元に、開業5年間の年平均支出を試算してみます。

資格取得のための受講、受験、登録、入会金など1回きりの支出は、合計30万円かかると仮定し、それを5年で割り(=5年で回収すると想定し)算出します。

受講・入会金等1回きりの出費 60,000円
団体の年会費          12,000円
アロマの学び          25,000円
クラフト資材          67,000円
教室・スクール維持       50,000円
その他の経費          26,000円
年間合計            240,000円

業5年間の”年間平均支出”は、240,000円となりました。

さて、この試算結果、いかがですか?

アロマ講師、最初の5年間の支出は、月平均なら20,000円

この例では。

「月平均20,000円売上があれば、経費を賄える、所得はゼロ」

「月平均40,000円売上があれば、20,000円の所得が得られる」

ということになります。

月平均20,000円(=年平均240,000円)の売上を5年間クリアできたら……。

6年目以降は、1回きりの費用はなくなりますし、道具代なども減っていくので、それまでより少ない売上でも、所得が得られます。もしくは、同じ売上でも所得がUPします。

でも、そろそろ新しい資格が欲しくなったりして、新たな1回きりの費用が発生するかもしれません。

どの資格を取り、どんな場所で、どう活動するかによるので、実際の支出額は人それぞれですが。

支出項目は、概ねここに挙げた通りです。ご自身のケースを想定して数字を当てはめ、試算してみてくださいね。

収入のおせっかい記事を書いたら、リンクしますので、それまでしばらくお待ちください。

【追記】収入のおせっかい記事UPしました!
アロマの仕事は儲かる?講師の収入を試算してみる~①お教室編~

MoaMoa Mommy
アロマの資格取得・勉強・仕事に関してのお悩みは、HPの連絡フォームより承ります。