青、緑、茶。どの色の遮光瓶を選ぶのが正解?~アロマ講師が知っておきたいこと~

アロマメディエーターうえむらです。

アメブロ(現在、更新は休止中)に投稿した中で、断トツのアクセス数を誇る2017年の記事。アクセス数が多い=需要が高いのだと思うのですが、5年も前に日記感覚で書いたものなので、手直しして、こちらへ再アップします。

精油が入った瓶は、もれなく色付きの瓶に入って販売されています。

アロマの講師であれば、色付きの瓶に入っている理由は、ご存じだと思いますが。色の違いによる機能の違いもご存じですか?

おしゃれだし、高級感とか爽やかさとかも感じるしっていう理由だけで、青いボトルを選んでる方、いませんか?

講師なら、正しい知識を持ったうえで、自分なりの考えに基づいて選択・アドバイス・使用できるのがベストですよね。ということで、アロマテラピーとは切っても切れない遮光瓶についてのおせっかい記事を書いてみます。

アロマ愛好家の皆さんも、ぜひ知っておいてくださいね。

瓶に色をつける理由は?

瓶といって真っ先に思い浮かべるのは、透明なものだと思いますが、よく見ると、私たちの身の回りには、青、緑、茶など、いろんな色の瓶があります。

精油瓶はもちろんのこと、化粧品や薬品の瓶、お酒や食用油、調味料の瓶などにも使われていますよね。この色付き瓶が「遮光瓶」です。

青、緑、茶の遮光瓶の色の違い
アロマテラピーで使う精油は遮光瓶入り

光は、物や人体にさまざまな影響を与えます。好ましい影響もあれば、そうでないものもあります。

遮光瓶は、瓶に色をつけて光を遮ることで、容器の中に入れるものの質を一定に保つ役割を果たしているのです。

じゃ、なんでいろんな色の瓶があるんでしょう?

青、緑、茶。遮光瓶の色の違いは何の違い?

いろんな色の瓶があるのは、おしゃれとかイメージアップのため?そういう視点で作られるものも、選ばれるものもありますが、本来の理由は、色によって遮ることができる光の種類が違うから、です。

ここからは、色による違いをご説明しましょう。まずは、光の波長についての予備知識から。

◆光の波長 ※nmはナノメートル(光の波長の単位)
赤外線・・・800nm以上
可視光線・・・400~800nm
紫外線UV-A・・・315~400nm 
紫外線UV-B・・・280~315nm
紫外線UV-c・・・100~280nm

もっと波長の長いものも、短いものもありますが、ここでは必要ありませんので、考えなくてOKです。では、次に色ごとの遮光できる波長の長さを見ていきましょう。

◆遮光できる波長の長さ
茶色の瓶・・・400nmまでの波長を99%遮光、400~800nmまでの波長を約60%遮光
緑色の瓶・・・350nmまでの波長を90%遮光
青色の瓶・・・300nmまでの波長を99%遮光
※(株)サンテックさんのサイト掲載情報を参考にしています

上記2つの情報を照らし合わせてみると、それぞれの色の瓶が、どの種類の光を遮っているのかが見えてきます。

・茶色の瓶は、UV-A、UV-B、UV-C を概ね遮る、可視光線もそこそこ遮る
・緑色の瓶は、UV-A の一部、UV-B、UV-Cを概ね遮る
・青色の瓶は、UV-B、UV-Cを概ね遮る

ちなみに、可視光線は人の目で見える光のこと。太陽、照明などから発せられる光で、波長の短い方から、紫→藍→青 → 緑 → 黄緑 → 黄 → 橙 → 赤として認識されます。

紫外線は人の目には見えません。殺菌やビタミンDの合成、皮膚へのダメージなどに関与します。波長が短いほど、皮膚への影響は強くなります。

具体的な皮膚への作用を挙げると、紫外線のUV-Aはしわやたるみ、UV-Bはシミや乾燥肌、皮膚がんの要因になります。UV-Cは地表には到達しないので影響はありませんが、万が一オゾン層が破壊されると、とても大きなダメージをもたらす存在です。

まぁ、結局のところ・・・。

UV-Cは地球上には届かないので、数値上は遮光できることになっているものの、どの色の瓶にとっても、関係がありませんね。

遮光瓶は“紫外線UV-AとUV-Bを遮るための瓶”という感じですね。

遮光性が高いのは茶色の瓶!アロマで青い遮光瓶はNG?

これでもう、おわかりですね。青、緑、茶の瓶で一番遮光性が高いのは、茶。そして、緑、青の順になります。

遮光にこだわるなら、瓶は茶色を選ぶべし!

ということです。

青の瓶は波長が300nmを超えると、著しく遮光性が低下するそうなので、アロマで使うのにはちょっとだけ心配ですよね。

実際、精油瓶の色としては、茶が一番多いように思いますが、緑や青のものも、けっこうあります。

もし、緑や青の瓶に入った精油を持っていて、遮光レベルが気になる場合は…。

使う時以外は、透過性でないもの(紙製、木製、金属製などのもの)にしまって、さらに光が当たらない棚の中などに保管しておくのがオススメですよ。これは、茶色の瓶の場合も当てはまります。

また、日が差す場所での使用は避けましょう。とくに、変化しやすい柑橘類の精油は要注意です。それでも品質の変化(劣化)が気になってしまうという方は、精油瓶を紙やアルミホイルで巻いたりすればOKです。

見栄えは悪くなるし、使いやすいとは言えませんが、工夫次第で変化を防ぐことができるので、青い瓶に入った精油でもご心配なく。

今後の瓶選び、製品選び、精油やアロマクラフトの使用のご参考になりましたら幸いです。

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